日々加齢しているのだから、嘆きの対象にはしないことにしました。
一年くらい前から活躍が鈍り出した括約筋。外付け厠の居住空間なのですからその分ゴールまでちょっとばかり遠く、薄暗いのです。よろけぬように慎重に歩みを進めます。
水道栓のパッキンと同じですから弛みだすとついつい言うことを聞かない括約筋君のことを嘆いて、粗相のないようにと焦って用を足そうとするあまり、心にゆとりがない分たれこぼしもありました。
今にして思い起こせば嘆きの対象にしていました。それが脳卒中を体験したことがきっかけで、感じ取り方や受け止め方のスケールが変わりました。
過去の栄光にすがることなく、劣化を嘆かず、自分の身体の変化の有り様の現状を愛おしく思えるようになりました。
そうか、これって第二の排泄の自律なんですよ。叱咤激励よりも成功体験を拾っていきましょう。
一回一回をリハビリーを兼ねた修練と考えれば快い緊張感の中で向かい合えるものですね。
力まず、焦らず、苛立たず、ありのままの自分にエールを贈りながら心優しい筋トレです。