蟻がリュックしょって麦畑
蟻がリュックしょって麦畑
ここはどこ?私は誰?
人として暮らしている以上こういった疑問は何歳になっても付きまとってくるものです。
私はリュックしょって歩いている蟻です。
ここはどこですか?四方の景色を眺めてみます。
私の好みとしてはネギ坊主畑の賑わいが好みですがここは麦畑です。
好みの景色でないからとここから逃げ出そうとは思いません。天から与えられた試練です。
こういう言葉が心に浮かびます。
25年位前のことだったでしょうか、沖縄おばあの言葉にありました。
『蒔かれたところで花咲きなさい。そしてそこが第二の故郷になる』
そしてもう一つ35年位前のことだったと記憶していますが
『貧しきものは幸いなり』
初めてこの言葉にであった頃、その深意を汲み取れず躊躇しました。
その当時は一見アイロニカルな痩せ我慢のようにも思ったものですが、今にして思えば
心持の置き方ひとつで世界は違って見えてくるし違って感じ取れてくるものです。
蟻がリュックしょった私です。ここでは私はいまだ私という市民権を得ていないのです。
その私は私の心の中に軸足をはっきりさせて大きくぶれることなく歩いていきましょう。
目指す富士山は遥か彼方です。