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脳卒中を体験した人の生活の楽しみ具合レポート

ばぶさん童心話 わたしたち座 (第2稿)

ばぶさん童心話 わたしたち座 (第2稿)  作・曵田原 宏  

 

 

星座は遥かな昔に人が考え出したものです。 

もしも星座の側に心があって

星座を構成する星ぼしが互いに心通わしていたら・・・

何と素敵なことでしょう。

夜空に輝くたくさんの星。 その中にたくさんの星座。

オリオン座 カシオペア座 大熊座 白鳥座 ・・・

 

それではそれらのたくさんの星座の中に今生まれたばかりの

『わたしたち座』があることを御存知ですか?

えっ、初耳ですか? おそらく初耳でしょう。

だってさっき思い至ったばかりですから。

『わたしたち座』は夜空にあるのではなくて

私達の心の中にあるのです。

夜空を見上げて

まず私の星を指さします。

これがあーさん。

あっちがいーさん。

そしてその隣がうーさん 

そのまた隣がえーさんで、

そのはす向かいがおーさん。

嬉しいなぁ みんな 仲間だ。

その全部が『わたしたち座』です。

星々は 自由気ままに

心行くまで 輝き続けています。 

やがて互いの存在に思いを巡らしたり、思いを馳せたり、

思いを届けたりするうちに 気がつけば

「わたし」は「わたしたち」になっています。

それぞれの星はそれぞれの場所で

それぞれの輝き方をしています。

輝きはてんでんばらばら 

でも 

それぞれみんな美しい、

 

その輝きを感じ合うとき

脈打ち響く絆の産声。

 

もしも星座の側に心があって

星座を構成する星ぼしが

互いに心通わしていたら

何と素敵なことでしょう。