donpo9’s blog

脳卒中を体験した人の生活の楽しみ具合レポート

ばぶさんポエム 詩集「そりに載せきれない贈り物」より

ばぶさんポエム 詩集「そりに載せきれない贈り物」より

 

 

第4話  切符をしっかり持っておいで

 

耳を澄まして聞いてごらん

微かだけれども 聞こえるね 出発の合図の鈴のね だよ

切符はちゃんと持っているかい

 

このひろい銀河でたった一つの あなたの大切な切符です

なくさぬように おとさぬように 切符をしっかり持っておいで

粗末にしたらいけないよ

よごれぬように やぶれぬように 切符をしっかり持っておいで

 

どんなところだろうと いつの時代だろうと

望みのところまでいける大切な切符だよ

切符をしっかり持っておいで さあ、そりに乗って 出発だ

                         

 

第5話  風を感じて    (第2稿)

 

希望の翼の羽ばたきは

みわたす限りの空いっぱい

わくわく どきどき みちあふれ

ひそやかに ゆるやかに

うまれたばかりの風になる

 

眼を閉じおおきく伸びをして

ひらいた両のてのひらの

指のあいだをすりぬけて

かろやかに はなやかに

きのうの風に仲間入り

 

両腕差し伸べ求むれば

風の背中におんぶされ

滝のしぶきを霧にかえ

きよらかに さわやかに

きらめく風と舞い踊る

 

田畑のみどり見おろせば

麦穂の列を波打たせ

ねぎぼうず畑で寄り道し

ほがらかに おおらかに

風のすきまをひとめぐり

 

ねぐずるみどりご そよ風に

ハグハグ だっこで癒されて

胸一杯に呼吸して

おだやかに すこやかに

風のつぎめでひとやすみ

 

ながれる風は道しるべ

たくさんの謎と不思議とを

ポケットいっぱいつめこんで

あざやかに はれやかに 

ごらん オーロラの輝きを

 

風を感じて振り向いた

両眼を凝らしてありかを求め

風のうわさに聴き耳たてて

しめやかに なよやかに

息をひそめて聴いている

 

みつけた風をだきよせて

どこを旅してここまできたのか

鼻をひくひく香りをかいで

たおやかに あきらかに

わずかな証しを見いだした

 

私のところへ流れ来て

私をはなれて流れゆく

どこからどこまで風なのか

いつからいつまで風なのか

どこまでいくのか いけるのか 

 

風よ、私の中を吹き抜けていく風よ

気がつけば 私もまた風なのだから

私という名の贈り物を抱いて

そりに乗って一緒に行きますサンタさん

のーせーてっ                       

 

 

第6話  あんたナンタさん?  (第2稿)

 

去年も来ましたサンタさん。ことしも来ましたサンタさん。

来年もきっと来ますよ、サンタさん。

 

サンタさんのあとからヨンタさんが ヨンタさんのあとからゴンタさんが

ゴンタさんのあとからロッタさんが ロッタロッタロッタロッタやって来ます。

ロッタさんのあとからナナタさんが

ナナッタ ナナッタ はっけよいナナッタァ どすこい どすこい。

ナナタナナタナナタナナタやってきます。

ナナタさんのあとからハッタさんが 貼ったり取ったりはがしたり

はったはった みはった はった はったはっは。 ぶふぶは。

ハッタハッタハッタハッタやって来ます。

ハッタさんのあとからクッタさんが くったくったくったくった 食い過ぎたって

くったくったくったくった くたびれないで しっかり あとから ついて来てぇ~。

まだまだまだまだずぅ~と続くんだから。

ほら、あんなにたくさんの・・・

おーい、そこで道草食っている人 あんたナンタさん? え?聞こえないよぉ。