donpo9’s blog

脳卒中を体験した人の生活の楽しみ具合レポート

ゴリちゃんリラちゃんのサイクリング (第2稿)

 ゴリちゃんリラちゃんのサイクリング (第2稿)

 

 

 

ごんごり川の土手の道が、

今月新しく「サイクリング専用の道」に整備されました。

ゴリちゃんとリラちゃんはさっそくサイクリングに出かけました。 

 

ごんごり川の土手の道 チリリン チリリンとベルを鳴らし

元気よくペダルを漕いでいくゴリちゃんとリラちゃんです。

チリリン チリリン チリチリチン

チリチリリンリン チリチリリン

リンチリ リンチリ リン チリチリチン

風がとっても気持ちいいです。

すると、その風に交じってとってもいいにおいがします。

甘いバニラエッセンスのような香りです。

ゴリちゃんはペダルをこぐのを止めて大きく息を吸いました。

「リラちゃん、なんかとてもいいにおいがするよ。」

「ほんとうだ、どこからにおいがくるんでしょう」

「しらべてみよう」

二人は自転車から降りました。

「あっ、この木からいいにおいがしてくる」

その木には名札がついていました。

「なんてかいてある?」

「えーとね、『カラクニオガタマの木』だって」

「へえ~『カラクニ・オガタマ』かあ」

ゴリちゃんはもう一度、思いっきり花のにおいをかぎました。

「ほんとうに、いいにおいだね」

アイボリーホワイトの小さな花びらがばらばらになって、

木の根元に沢山降り積もっていました。

「このはなびら おみやげにしよっか」

「うん、ママきっとよろこぶわ」

二人は花びらを手のひらいっぱいに拾うとポケットに詰めました。

「それじゃあ、また、しゅっぱつだぁ」

「どこまでもどんどんいこうぜぇ」

チリリン チリリン チリチリチン

チリチリリンリン チリチリリン

リンチリ リンチリ リン チリチリチン

ゴリちゃんとリラちゃんはロクジ大橋までやってきました。

「ちょっときゅうけいしよう」

南側の土手に寝転んで、思いっきりぐぅ~んと手足を伸ばしました。

「はああ~あ~」

「いいてんきだね」

 

二人が真っ青な空を見上げていると空が二人に言いました。

お話を一つしましょうか。

「うん、ききたい、ききたい」

ゴリちゃんとリラちゃんはぱちぱち拍手しました。

 

でははじまりはじまり。

白い雲が そらに ぽっかり とありました。

「あるある、あのくものことだ」

風が ぷふぅっ と吹いてきました。

「あっ、ふいてきた、ふいてきた。」

白い雲は ふわぁっ と押されて 驚いて  うひょっ  と言いました。

「うんうん」

白い雲が 空に  ふわぁ  っとありました。

風が ぴゅ―ぁあ と吹いてきました。

白い雲は びよぉおお っと押されて

嬉しそうに  わ~~い  と言いました。

「うんうん、それから?」

白い雲が 空に びよぉおお っとありました。

風が だばぁああ と吹いてきました。

白い雲は どひゃぁあ っと押されて  あれ~~  と言いました。

「うんうん、それから それから?」

白い雲が 空に どひゃぁあ っとありました。

白い雲のおなかに ぽっかり と穴ぼこがあいてしまいました。

風が ぴろぴろぴろぴろぉお と吹いてきて

とんねるくぐってもいいですか と雲に訊きました。

「うんうん、それで それで?」

白い雲は

ちょっとだけならいいですよ。・・・ひゃぁあ~、くすぐった~い

といって体をねじりました。

風は  でられなくなっちゃったよぉお  って言いました。

白い雲と風は  わっはっはっは  って笑いました。 お・し・ま・い

 

ゴリちゃんとリラちゃんは空に向かってパチパチパチパチ大拍手。

『はっはっは』と大笑いしました。

「そらさん、ありがとう。おもしろかったよ」

「じゃあ、またね」

ゴリちゃんとリラちゃんはまた自転車に乗って

土手の道をチリリン チリリンと走っていきました。

 

                       ~お・し・まい~