donpo9’s blog

脳卒中を体験した人の生活の楽しみ具合レポート

困惑の『大変でしたね』

困惑の『大変でしたね』

10/20の退院後、この間いろいろな方々からお見舞いの言葉をいただきました。
見舞いの言葉で二番目に多かったのが
「(脳卒中を体験されて) たいへんでしたね」でした。

入院中も、退院してからの暫くも
「大丈夫ですか?」のお見舞いの言葉に
「はい、調子はいいです。お陰様で経過は順調です。」
「奇跡的に軽くて済みました。」
などと答えつつも、今から思えば自分で自分の身体のことを『大丈夫』の側に引き寄せ自己暗示をかけていた面もあったのだろうと思います。

被殻出血(脳内出血)したことを後から知った方々が異口同音のように「大変でしたね」というリアクションをされ、それが何度か重なってきますと、自分が思い込んでいた以上に今回のことは大変な体験だったのかとじわじわ思い知らされました。
更には再発しないようにと周囲の皆さんから万全のバックアップ体制のご配慮などいただいていますと「大丈夫」だったはずの心持は揺らぎだしました。
これもまた不思議な感覚です。

事実として一度プッツンした脳の持ち主は周囲の人の側から見ると前歴のある人、だからいつまた再発するかわからない人というグレーな存在として映っているようです。

偏見といえば偏見ともいえるでしょうがこのつかみどころのない不安と向き合いながら自分自身のメンタルの維持(保持)は結構厳しいものがあります。
「たいへんでしたね」
に対して
「ええ、たいへんでした」
と答えてしまえばいいのでしょうが、心情的には過去形の事象ではなく現在進行形なのです。

侮らず、慎重に、されど臆病にならぬように心がけて暮らします。