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脳卒中を体験した人の生活の楽しみ具合レポート

新編『ぐるりんりん』より ② ~おむすび屋さん~

新編『ぐるりんりん』より ② ~おむすび屋さん~  作・ 曵田原 宏

 

 

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

 

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん    (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ  (第4稿)              

4 わにの背中で       (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)              

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)             

 

今回は2/8 第2話  おむすび屋さん   (第4稿) 

 

すっかりおむすびづくりが上手になったミギー坊やと 

ダリーちゃんです。

さっさか さっさか くいっ くいっ ぽん

きゅっ きゅきゅ きゅっ きゅきゅ むんぎゅ ほい

たんぽぽのはっぱでくるんだおむすび

ハルジョオンの花をおしゃれに飾ったおむすび

大きなおむすび

中くらいのおむすび

小さなおむすび

もっと小さなおむすび

もっともっと小さなおむすび

まん丸なおむすび

三角のおむすび

てんとう虫が止まりに来たおむすび

ダンゴムシがよじ登ろうとしているおむすび

お砂場の囲いの額縁の上におむすびを並べていきます。

あっという間に端から端までおむすびが並びました。

まるでおむすびたちのパレードみたいに賑やかです。

「さあ、じゅんびおっけー」

ミギー坊やとダリーちゃんはおむすび屋さんになりました。

「いらっしゃーい、いらっしゃーい。おいしいおむすびですよ」

「いろいろなおむすびがありますよ。おむすびはいかですか」

そこへ熊の五人家族がやってきました。

「あらまあパパ、おむすびやさんだわ。買いましょうか」

「そうだねママ。みんなでおむすびを食べよう。」

「おなかぺこぺこ」

「わーい、おむすびだ、おむすびだ」

「たべたい、たべたい」

五人家族は声をそろえて言いました。

「くださいな」

「いらっしゃいませ。どれがいいですか?」

お兄ちゃんが元気に言いました。

「ぼくはうめぼしおむすび」

おしゃれなお姉ちゃんは

「あたしはねぇ…こんぶおむすびがいい」

ちびちゃんは

「たらこおむちゅびがいい」

優しいママが言いました。

「わたしはおかかおむすびとシャケおむすびを下さいな」

太っちょパパが言いました。

「ねぎみそおむすびと、めんたいこおむすびと、

それから、ピリカラ高菜おむすびを下さいな」

「ピリカラ高菜おむすびはうりきれでーす」

「それじゃあ、キムチおむすび」

「キムチおむすびもうりきれでーす」

「それじゃあじゃあ、ピリカラ肉そぼろおむすび」

「ピリカラ肉そぼろおむすびもうりきれでーす」

「じゃあ じゃあ…じゃ…あとなにがありますか?」

「ピリピリカラカラしょうがおむすびならありまーす」

「じゃあそれみっつ」

「パパ、買いすぎです」とママが言いました。

「じゃあそれ二つ」

「パパ、たべすぎでーす」とこどもたちがいいました。

「とほほ、じゃあそれのなるべくおっきいの一個ください」

「いった だっき まーす」                 

~お・し・まい~