◆血圧手帳の記録 一点鎖線の折れ線グラフ
◆血圧手帳の記録 一点鎖線の折れ線グラフ
脳卒中で退院した後、毎日朝晩電子血圧計で測定し「血圧手帳」に記録をつけています。
折れ線グラフの作図をしていて気が付きました。
技量の無さか、センスの無さか、直角定規を使っていても直角が書けない私は線引き定規を使ってもまともな直線が書けません。
最初のころもどかしく思ってすっきりとした心持になれませんでした。
もしかしたらこの動作の不安定なのは脳卒中の後遺症?
そのうち上手な折れ線グラフが書けるだろうと思って試みを続けていました。
が、いつまでたっても上達しません。
私はよっぽどデジタルからは程遠いアナログな人なのでしょう。
ですが誤差の中で暮らしているというこの気づきはある種『自分発見』の喜びを伴いました。
野球だってストライク・ゾーンという振れ幅の中で勝負しています。
身体の部位でも手首だって肘だってデジタルでなく大体この辺という認識で不自由していません。誤差とみなしません。
居直りや自己正当化する為の合理化ではなくて「誤差も大いに結構」と思えてきました。
手長の1冊目があと3~4ページを残すころ、それまで定規を使って折れ線グラフにしていたのですが、アナログな自分はおよそ直線が書けずに微妙にブレのあるグラフでした。
そこで思いついたのが、どうせ定規を使っても直線にならないのだからいっそのこと「点」と「点」をフリーハンドで結んでみようと方針を変えました。発想の転換です。
2点間の距離はせいぜい11㎜から16㎜です。
心を静めて向かうべき「点」に向かって直視しながらのフリーハンドです。
定規を使わなくても直線に近いものが書き込めリハビリーの機能訓練も兼ねられそうです。
血圧の測定値だって計測するたびに微妙にぶれます。
その数値の記録なのですからフリーハンドの一点鎖線の折れ線グラフには愛着さえ湧いてきます。
実に味わいのある折れ線グラフで日々の健康状態を示してくれていてかえって快いのです。